”八戸の元気印” 稲積大介
前節は強烈なミドルシュートを決め、チームを勝利に導いた。
しかし、昨シーズンの稲積は、苦しんでいた。
出場機会は減少し、悔しさと歯がゆさを積み重ねた一年。
「このままでは終われない」と、自らを奮い立たせた。
昨年の悔しさをバネに、一戦必勝を誓う。

-まずは4/6(日)栃木SC戦、開幕戦ぶりの無失点での勝利。どのように感じていますか。
チーム全員の頑張りで無失点で抑えられた。集中力を切らさずに最後までできたというのは大きかったと思います。穴を開けないように、集中してできたと思います。
-そして、見事な決勝ゴールを決めてくれました。シュートを打った瞬間を振り返ってください。
ボールが足に当たった感触は良くてインパクトが結構したんですけど、入るとは思わなかったです。だからビックリしてました。

-パフォーマンスも反響がありました。
あれはそうですね。自分でも意味が分からなかったです。決めたことのないようなシュートだったので。知り合いからも「パフォーマンスださすぎ」とか連絡ありましたけど、自分でも思いました。
自分の中ではここまで悔しい思いをしてきたというのもあったんですけど、それどころじゃなかったですね。
-試合後、サポーターの皆さんに向けて話していましたね。
あれも実は、少し前にあるところでサポーターの方とお会いして話す機会があって、意見交換というか、お互いの考えているところ、思っているところをお話ししたんです。そこで、勝った後、ゴール裏でMVPみたいな選手が挨拶してもらえないかと言われて、次のアウェイ勝ったらやりますという話をしていて。そしたら、まさかのぼくでした。
-加入3年目。1年目はリーグ戦36試合出場も、2年目となる昨シーズンは20試合の出場となりました。どのような思いでしたか。
去年は特に悔しいシーズンでした。怪我もありましたけど、自分の思った通りのプレーはあまりできなかったし、結果も残せなかった。今年はキャンプから違った姿でチャレンジしなきゃいけないなというのはありました。チャンスが来たらしっかりと結果を出せるように準備もしてきましたし、やっぱり準備の部分が大事というのは今、感じています。
-昨年は元気がなかったように感じました。
去年は元気なかったですね。怪我の仕方も良くなかったのもありますけど、復帰してからも自分を上手く出せていなかった。ほんと元気がなかったと思います。

-出場機会が減少していたことに対して、自身ではどのように感じていましたか。
納得いかない、おれはできるという思いもありましたけど、その反面、自分のプレーが良くないというのも正直なところあったのでそこも納得していたし、そこをしっかりと受け止めて、去年の反省、経験を今年生かしていこうと思います。やっぱり去年悔しかったから、今年は変えてやろうという気持ち。それしかないです。
- 昨シーズンから副キャプテンを務めていますが、変化はありますか。
そうですね。去年、そこを思いすぎてしまった。去年から副キャプテンになって、責任感持たなきゃいけないんじゃないかと思って、それを強く思いすぎた分、プレー中も考えすぎていた。練習での意識や雰囲気というのは意識するようになりましたけど、今はあまり深く考えすぎずに自分のプレーに集中するようにしています。自分のサッカー人生で初めて副キャプテンを任されて、すごい責任感を持たないといけないのかなという感覚があったので、それがあまりよくなかったかなと。逆に空回りしている感覚もあったので。
-今シーズンここまでの戦いを振り返ると。
去年が開幕10試合で勝点7しか取れていなかった。まずは開幕の10試合が大事というのはチームでも話をしています。自分がスタメンで出た試合は負けていないという感覚でここまで来れている。毎試合勝ちたいというより、勝たなきゃいけないと思ってやっているので、そこをこだわってやっていけば結果はついてくると思うし、一戦一戦が勝負になってくる。
-昇格に対する気持ちも強くなっていますか。
個人的には、去年よりも強いんですけどあまり考えないようにしています。まずは目の前の1試合に対する意識が強い。それは毎試合結果を出し続けなければという危機感もあるし、先のことよりも目の前のこと。それで結果がついてくれば、おのずと昇格に繋がると思います。

-今年のここまでのチームの様子は。
去年の後半戦に比べると正直物足りない。それは選手も入れ替わっている中なので、開幕からどこのチームもある。守備も攻撃もどちらも課題はありますけど、全体として精度や質は高めていかなければいけないと思います。自分たちはもっとできる。
-残りのシーズンに向けての意気込み。
結果を残すことが一番大事。自分は結果を残すことにもっともっとこだわって、自分が結果を出せばチームも良くなると思うし、結果を出せば勝てる。1試合1試合、結果にこだわってやっていきます。
-サポーターに向けて一言。
サポーターの方と、応援の話もしました。選手からしたら応援の人数や熱量でモチベーションは変わるのかと聞かれたんですけど、本当にそれだけで変わります。本当に全然違う。選手の中ではそういう選手が多いと思います。
アウェイにもあれだけ多くの人に来ていただいてパワーをもらっているので、次節も勝たなきゃいけないですし、僕たちも勝ちにこだわってやるので、また応援よろしくお願いします。
そして、ホーム戦では皆さんにスタジアムに足を運んでもらって、選手の後押しをしてもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします。


(聞き手:野辺地)
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